S-LEC™ Opt Light
調光ガラス向けソリューション

調光ルーフガラスとは?

調光ガラスとは、電気を通すことなどで透明から不透明、または半透明に変化させ、取り入れる光量を調節する特殊ガラスです。 調光ガラスには電気や液晶技術など様々な技術があり、用途やクルマのコンセプトに応じて選択され、SPDやEC、 PDLC タイプが知られています。さらに、PNLCやGHLCタイプが新たな技術として開発されています。

調光ガラスは、任意に透明と不透明を切り替えるができ、車内に入り込む日差しを自由にコントロールすることで、搭乗者に快適さとドライビング体験を提供します。近年、ルーフガラスにその搭載は急激に広がっています。

積水化学はそれぞれの調光ルーフガラスに対して最適なデザインソリューションを提供します。

調光ガラスに求められるデザインと特性

消費者への調光タイプのルーフ、後部サイドガラスの認知が広がるにつれ、その搭載はプレミアムカーだけでなくミドルセグメント車にも普及しつつあります。

各種の調光ガラス技術は、自動車への採用において独自の視覚的および技術的な課題があります。

S-LEC™ Opt Lightは、各種の調光ガラスの課題の解決に貢献し、調光ガラスの性能、透明性、信頼性を向上させます。当社のソリューションは、自動車メーカーの現在と将来にわたる先進的な調光ガラスソリューションに貢献します。

S-LEC™ Opt Light UV : 調光ガラスの劣化を低減

調光ガラスは、紫外線(UV)に非常に敏感です。長時間の紫外線曝露は、調光フィルム内の染料の移動を引き起こし、調光ガラスが状態を切り替える際に、色むらが発生する可能性があります。

S-LEC™ Opt Light UV(S-LEC™ Film UA01)は、UV-A光の最大99.9%を遮断し、調光フィルムの劣化を効果的に防ぎ、経時での一貫した光学性能の維持に貢献します。

さらに、S-LEC™ Opt Light UVは、弊社の多様なカラーオプションと組み合わせることで、調光技術としての美観を向上させながら、高いUV保護性能を維持できます。

S-LEC™ Opt Light Multi Tone:カラーマッチングをサポート

It's possible to provide individual color preferences with optimal design for switchable roof glass.

S-LEC™ Opt Light Multi Toneは、一般的に使用される自動車ガラス用中間膜の0.76mm厚みだけでなく、調光ガラス最適化の観点から求められる0.38mm厚みの両方において30色以上の幅広いカラーバリエーションを取り揃えており、自動車ガラスに優れたデザインを提供します。

S-LEC™ Opt Light Multi Toneはヘイズが低く、複数のフィルムを重ねて使用する際に起こりうる合わせガラスの濁りを最小限に抑えます。

これまでの市場でのカラーマッチングに関するノウハウにより、クルマのコンセプトや、要求特性に応じて最適な色や厚みをご提案、色味のカスタマイズも可能です。Tvis、L*a*b*などのテクニカルデータと合わせて詳細はカタログをご覧ください。

PDLCタイプで好みのグレーに

Polymer Dispersed Liquid Crystal(PDLC)は、液晶分子がポリマーマトリックス内に分散した材料です。調光フィルム内に液晶分子が封止され、電圧をかけることで透過する光が散乱しなくなり、フィルムは不透明から透明な状態に切り替わります。

一般的にPDLCは白色を有しており、調光ガラスとして好まれるグレーのカラー中間膜と合わせることが求められます。 S-LEC™ Opt Light Multi Toneには3種類のグレーカラー、多数のTvis(可視光線透過率)からなる30色を超えるラインナップがあります。クルマのコンセプトやガラスの要求特性に応じて必要なカラーグレードを選択していただくことにより、好みの調光ガラスへと仕上げることができます。

また、 S-LEC™ Opt Light Multi Toneはヘイズ値が低いため、濁りを感じさせず、意匠性に優れた開放的な車内空間を実現します。

SPD・ECタイプを自然な色合いに

SPD (Suspended Particle Device)タイプの調光ガラスは、フィルムの間に配向粒子を分散させた液滴を配置し、EC (Electrochromic)タイプは、電気で色が切り替わるエレクトロクロミック材料を用いてそれぞれ電気信号により透明、低透過とアクティブに透過率を切り替えることができます。

一般的に、SPD、ECタイプともに青色を有しています。S-LEC™ブロンズカラーをSPD、ECタイプの調光フィルムと合わせることで青色を打ち消し、ガラス全体をより自然な色合いに調色し、よりニュートラルな太陽光を車内に取り込むことで、インテリアなどの車内デザイン本来の色合いを維持します。

カラーガラスコレクション

積水化学は、豊富なプライバシーカラーバリエーションを取りそろえております。デザイナーやエンジニアの可能性や選択肢を広げるカラーデザインをぜひご覧ください。

カラーガラスコレクションを通じて、実際のグレーシリーズをご覧いただけます。S-LEC™フィルムを使用した自動車用プライバシー合わせガラスの搭載について検討してください。

S-LEC™ Opt Light Eco Flex :
 SPDの機能低下とGHLCの色むらを抑制

SPD(浮遊粒子デバイス)タイプは高温に弱く、従来の温度で貼り合わせ時に耐久性や機能性を失う可能性があります。またGHLC(ゲストホスト液晶)タイプは圧力に敏感であり、従来の条件で貼り合わせ時に圧力がかかると色むらが発生する可能性があります。

S-LEC™ Opt Light Eco Flexは、低温度・低圧力での貼り合わせを可能にします。SPD (浮遊粒子デバイス)タイプとGHLC(ゲストホスト液晶)タイプの貼り合わせ時に高温・高圧力が原因で生じる課題の解決に貢献します。